WINTER 2024 ONLINE
12月
世界の美術品マーケットの中で「19世紀ヨーロッパ絵画」は欧米のオークションハウスや画廊で取り扱う美術品のひとつの部門として独自に取引されてきました。
すでに1960年代には定例的に開催されていた「19世紀ヨーロッパ絵画」オークションのセールは、1980年代にかけて作品内容や作家、作品状態、来歴などの評価法が整備されました。次いで出品ロット数、出来高ともに1989年には驚異的な記録を達成、現在に引き続いています。
画家たちの画業は多岐にわたります。各国の美術アカデミーやサロンの出品画家を中心としてロマン派、自然主義、バルビゾン派、新古典主義、象徴主義、オリエンタリストからその周辺の画家にいたるまで、スタイルは多彩です。
イギリスのグレーブス「美術家辞典」(初版1884年)第3版には,1760年から1893年にかけて全国の主要な美術展に出品した画家22,591名の活動歴が収録されています。産業革命の成果を享受していたこの時代、非常に多くの画家の活発な創作活動と作品の受容が見込まれたことを示すものです。
こうした点で「19世紀ヨーロッパ絵画」は、西洋美術の歴史のなかで、研ぎ澄まされた絵画技法に基づく表現が繰り出すさまざまな造形を参照できる美術分野といえるでしょう。
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